代表メッセージ
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代表メッセージ
〜 「共同・安心・信頼」の子育てを目指して 〜
にこネットに想いをのせて
私たちの活動は、地縁のない都会において核家族という状況で子どもを授かり、人と人のつながりが希薄な現代社会での「孤立」や「不安」など、子育ての大変さを痛感し危機感を持った自らの経験が出発点となっています。この問題意識から子育て支援のネットワークに参加した結果、いじめや学級崩壊、不登校、虐待の問題などが多発する社会状況が象徴するように、子育ての大変な状況は自分だけの問題ではなく、社会的な問題だと気付きました。
そこで、「共同・安心・信頼」の子育ての仲間作りを目指し、1998年に活動を開始しました。
2008年に「NPO法人 にしよど にこネット」を設立してからは、これまでの活動を継続・発展させると共に、地域で生活する親子や子育サークルおよび子育て支援に関わる人に対し、現代の子育て問題解決を図るためのネットワークを構築し、親子の主体性を育む子育て支援に様々な形で関わってきました。
人と人がつながり、支え合う子育ての実践
現在では、親子が気軽に立ち寄れる「こそだてひろば」、外でのびのび遊ぶ「冒険あそび場」、妊婦さんとの交流からいのちの尊さを学ぶ「いのちのふれ合い授業」、子育てに役立つ身近な支援情報を届ける「地域子育て情報紙」の4つを中心に、子育て支援に関わる様々な事業を展開しています。
このように活動は広がりましたが、基本となるのは、「活動の中で出会う一人ひとりの問題や願いに直接触れ、問題解決や願いをかなえるためにはどうすればいいのかを、一緒に考え、実践する」ことに尽きると思います。現場では、試行錯誤しながら、時には失敗することもありますが、そこから学ぶことでより良い方向へ進めていくことができます。こうした、地道な取り組みを実践していくことが、遠回りのようで、実は一番確実な道です。
それは、まさに子どもが育つ過程と同じ。同様に、親も、地域も育っていくのではないでしょうか。これからも、地域の親の力になる子育て支援の輪を広げていきたいと思います。
「子どもが笑顔で育つまち」をみんなで
地域の親たちに徐々に受け入れられ、また、親たちの主体性によって支えられ、私たちの活動は発展してきました。その周りには、いつもこの活動を支持し、応援してくれる西淀川区の行政や地域の方々、研究者や目的に共感する各地の子育てネットワーク・支援団体とのネットワークがあったからこそであると感謝しています。
この20年の活動から、地域の中で安心して子育てが出来る環境づくり、信頼できる仲間づくりは、子ども達が豊かに育ちあうために親子・家族にとって欠かせない宝物だと実感しています。これからも「虐待のないまち」、「子どもが笑顔で育つまち」にしたいという願いを、みんなで手を携えて実現していきたいと思います。
代表理事 福田留美